目的
ちよだ株式会社(以下「当社」という。)の理念や基本方針を実現するためには、事業者である当社とお客様であるご利用者やそのご家族並びに取引先の皆様(以下 「お客様」という。)の協力関係が必須であると考えております。
そして、事業者とお客様がお互いに信頼しあい、職員も気持ちよく働くことができれば、結果としてお客様の満足度向上及び課題解決につながるはずです。この指針は、それらを実現するために、お客様にもご協力いただきたいこと、知っておいていただきたいことをお伝えすることを目的として作成させていただきました。
カスタマーハラスメントについて
お客様であるご利用者やそのご家族並びに取引先からの暴言や暴力・悪質なクレームなどの迷惑行為(以下「カスタマーハラスメント」という。)は、厚生労働省による「働き方改革実行計画」を踏まえ、実効性のある職場のパワーハラスメント防止対策について検討するため開催された「職場のパワーハラスメント防止対策についての検討会」報告書においても言及されているハラスメント行為となります。
また、介護保険法における運営基準(省令)では、事業者は、適切なサービス提供を確保する観点から、カスタマーハラスメント防止のための方針の明確化等の必要な措置を講じることが求められています。
当社といたしましては、カスタマーハラスメントから職員を守り、全ての職員に気持ちよく働ける環境を提供する義務があると考えており、法的には、労働契約法第5条において「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする。」と規定されているとおり、職員の心身の健康に配慮しなければならないという安全配慮義務を負っています。
※ 介護拒否による抵抗等についてはカスタマーハラスメントと分けて捉えます。
対象となる行為
労働施策総合推進法が定義する6種のハラスメント「身体的な攻撃」「精神的な攻撃」「人間関係からの切り離し」「過大な要求」「過小な要求」「個の侵害」に則り、下記について想定しております。なお、以下の記載は例示であり、これらに限られるという趣旨ではございません。
≪ご利用者やそのご家族等からの暴力・暴言、セクシャルハラスメント等≫
・職員個人に対する暴力・暴言・セクシャルハラスメント等
●具体的行為
ア 身体的暴力(ものを投げる、叩く、蹴る、つねる、唾を吐く等身体的な力を使って危害を及ぼす行為)
イ 精神的暴力(大声で威圧する、怒鳴る、理不尽な要求、暴言等、個人の尊厳や人格を言葉や態度で傷つけたり、おとしめたりする行為)
ウ セクシャルハラスメント(必要もなく手や腕を触る、胸やお尻・陰部を触る、抱きしめる、性的・卑猥な言動をする、サービス提供に無関係に下半身を丸出しにして見せる、その他職員が嫌がる性的な行為をするなど)
エ その他の行為
・職員個人に対する誹謗中傷(インターネット、SNS上でのものを含む)
・職員個人に対する威迫、脅迫
・職員個人の人格を否定する発言
・職員個人を侮辱する発言
≪ご利用者やそのご家族等からの過剰または不合理な要求≫
・合理的理由のない謝罪の要求
・当社職員に関する解雇等の社内処罰の要求
・社会通念上相当程度を超えるサービス提供の要求
≪ご利用者やそのご家族等からの合理的範囲を超える時間的・場所的拘束≫
・合理的な理由のない長時間の拘束
・合理的理由のない事業所以外の場所への呼び出し
≪ご利用者やそのご家族等からのその他ハラスメント行為≫
・ご利用者やそのご家族等からのプライバシー侵害行為
・ご利用者やそのご家族等からのその他各種のハラスメント
カスタマーハラスメントへの対応
≪社内対応≫
・カスタマーハラスメントの発生に備え、各職員がカスタマーハラスメントに関する知識及び対処法を習得するための施策を実施します。
・カスタマーハラスメントに関する相談窓口を設置します。
・カスタマーハラスメントの被害にあった職員のケアを最優先に努めるとともに、当該職員及び当該ご利用者やご家族について担当を替わる等迅速に勤務体制の調整を行います。
・カスタマーハラスメント発生時の対応体制を構築します。
≪社外対応≫
・カスタマーハラスメントに屈することなく合理的及び理性的な話し合いを求め、より良い関係の構築に努めます。
・カスタマーハラスメントが行われた場合は、サービスの提供等をお断り、または中止させていただくこともございます。
※ 介護拒否による抵抗等についてはカスタマーハラスメントと分けて捉えます。
※ カスタマーハラスメントが繰り返される場合や予見される場合には、他ご利用者及び職員を保護するため、事前予告なく録画・録音を行う場合があります。
お客様に対するお願い
本書の「目的」や「カスタマーハラスメントについて」に記載があるとおり、職員の心身の安全を確保し、お客様と職員の対等で良好な関係を築くためにこの指針を制定いたしました。そこで、お客様には以下の事項をお願いできればと考えております。
・ハラスメント行為に加担しないこと
・他者に敬意を持って行動すること
・すべての法令を遵守すること
多くのお客様には既に上記事項を遵守していただいておりますが、お客様と職員とのより良い関係の構築により、質の高いサービスの提供に尽力していきたいと考えておりますので、引き続きご協力お願いいたします。
本行動指針は、令和6年6月16日に策定し、同年7月1日より施行する。
グランヴィル前橋 代表取締役 樋口 明